治療を受けて痛みを感じなくなったら治療をやめて、また痛くなった時に治療を受ければ良い?

治療を受けて痛みを感じなくなったら治療をやめて、その後は悪くなった時に治療を受ければ良いのでしょうか?

⒈痛みに対する一般的な考え方

普通はタイトルのように考えるでしょう。これは、怪我や病気の治療はそうなんですね。痛みや具合が悪くないのに病院に行くのは、検診や予防接種、健康診断の時ぐらいです。

これは、ほとんどが症状のある箇所イコール原因箇所(異常箇所)」だからなんです。
※もちろん、そうではない病気もあります。

我々整体等の治療家が対象としている身体の不調は、生死に関わるものはほとんどありません。なので、少し改善すると自己判断によって治ったと考えて治療から遠ざかりがちになります。

これは、治りきらないのに治療を中断ししまい、少し悪くなって思い出したように治療をうける。これを繰り返す間に徐々に悪化し、治りにくくなっていきます。

そうして、ものすごく悪くなって治療を受けに来られた時は、身体の組織自体が変性してしまい改善しにくくなるため、長期間の治療が必要になってしまいます。

これが治療を難しくしているのであり、治療家にとっても」患者さんにとっても良くないことです。

⒉治療家の思い

一部の治療家を除き、真面目な治療家は患者さまをなんとか良くしてあげようと、症状を分析し適切な治療を適切な治療計画で症状を改善しようと考えます。

これに対して、しっかりと治療計画に従って適切な治療を受ければ改善していきます。
ところが、症状が改善してくるとある程度で痛みを感じなくなってしまいます。

この場合、患者さまの自己判断で治療を中断してしまわれることがよくあります。
患者様にとって「痛みがなくなるイコール治った」なのです。

それは、無理もないことで、当然整体関連の知識のない方が、病院で受ける治療と同様に考えて治療を中断してしまうのです。

整体では、痛みがなくなっても完治していないことは多くあります。
この場合、何しろ痛みがなくなったのですから、ご本人にしてみれば「治ったに違いない」のです。

では、なぜ治っていなくても痛みを感じなくなるのでしょう。

⒊痛みを感じる仕組み

もともと筋肉は痛みを感じにくくなっています。また痛みのレベルが下がると、多少痛みがあっても、脳では痛みを認識しないことがあります。

ここで、整体等が対象としている痛みの出かたを考えてみましょう。

まず、体にある一定の負荷がかかります。

最初の段階では負荷がなくなれば元の状態に戻り回復します。

これが長期間繰り返されると、それに耐えるために骨格を変化させます。

それに伴い筋肉や筋膜は通常の状態よりも緊張するところが出てきて、体は歪んでいきます。

体はこれ以上歪むまいと無意識に筋膜筋肉で姿勢が崩れるのを防止しようとします。
その後さらに長期間続きますと筋肉は硬く筋膜は厚くなっていきます。

やがて筋肉の中にある血管や神経を締め付けるようになります。

神経の中には力に対して反応するセンサーがあり、刺激があると神経経路を介して電気信号で脳に痛みの信号を送ります。

これを脳が受け取って痛みとして認識する仕組みです。

⒋痛みを繰り返さないために

我々整体師は、筋肉筋膜の緊張や硬化などの状態や骨格関節のズレや硬化の程度を診て異常の有無を判断しています。

また、このような状態が3ヶ月以上続くと慢性化し、逆に痛みに慣れて痛みを感じなくなります。こうなると、改善するのに長い時間がかかってしまいます。

治療を適切な期間で続けていると痛くかかったのに痛みを覚えるようになってきます。これは慢性期から急性期になって改善傾向になったことを意味します。

改善する前に、一旦急性の痛みになってからでないと改善しないのです。さらに治療を継続していくうちに痛みはなくなっていき改善することになります。

痛みは放っておいては、かえって厄介なことになってきますから安易に考えず、適切な治療期間で適切な治療を受けてしっかり治すことが必要です。

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